2017年度 大学訪問記①

2017年度 大学訪問記①

大学訪問編


日時:2017年10月6日(金)12時~18時
訪問研究室:木村研究室、萩原研究室、小林研究室、高木研究室
対応していただいた先生:三浦准教授、木村准教授、萩原教授、小林教授、高木教授、向川教授、石川さん(技官)、柏葉先生
訪問者:遠藤さん(平成4年卒)、加瀬さん(平成4年卒)、三浦(平成16年卒)

 

科会活動の活性化、平成卒の科会会員の参加率向上を目的に、数年前から実施している大学訪問を10月6日に実施してきました。今回の訪問は、前回の反省をいかし、学生、先生ともに比較的時間に余裕のある10月に実施しました。訪問にあたり、私の担当教官だった高木先生に打診をしたところ、学内展開、訪問研究室、訪問時間、学生との懇親会まで、調整していただき、数回のメールのやり取りで、あっという間に訪問スケジュールが決定しました。高木先生、お忙しい中、コーディネートまでしていただき、ありがとうございました。

11時前に盛岡駅に着いた我々はタクシーで岩大理工学部へ。研究室訪問は13時からの予定のため、技官の石川さんの部屋をベースキャンプにして、午後からの研究室訪問に向けて作戦会議。作戦会議もそこそこに、12時になり、お腹も空いてきたので、中央食堂へ。中央食堂は、夏休み明けの学生で大盛況、そこで、我々は最近オープンしたという中央食堂2階の「レストラン kenji」へ。店名である宮澤賢治にちなんだメニューがあり、3人はそれぞれ、イーハトーブ・プレート(680円)、キャンパスランチ(650円)、注文の多い弁当(650円)を注文。夜にはお酒も出るようで、学内の飲み会や学会の懇親会にも利用されているとのことです。

 

 

 

昼食を済ませた我々は今回の訪問のコーディネートをしていただいた高木先生のもとへ。高木先生からは研究室訪問の前に学部1年生の授業を見学させていただきました。その後、学部の広報担当である三浦先生から、学部の説明および就職状況などについて説明していただきました。

 

研究室訪問は、科会とは何かという説明、我々3名の自己紹介、学生の自己紹介という流れで行いました。まず初めに訪問したのは、理工学部システム創成工学科知能・メディア情報コース木村研究室です。学生、我々3名、お互いに初対面で緊張しながらの自己紹介となりましたが、科会について少しは知っていただき、関東に就職が決まっている学生も数名おり、科会に参加していただく、きっかけになったのではと思います。

 

 

 

次に訪問したのは、理工学部システム創成工学科知能・メディア情報コース萩原研究室です。萩原研究室では「脳・視覚-計測,認識,理解とその制御に関する最先端の研究」をしており、萩原先生より研究室の研究紹介をしていただきました。また、学生からは現在取り組んでいる研究である画像認識で血管の位置を特定して、その情報をもとに自動で注射する装置について、実機を見ながら説明していただきました。

 

 

高木先生と合流し、次に訪問したのは、岩手大学地域連携推進センターにある柏葉先生のお部屋。柏葉先生とは6月に開催した岩手大学電気電子情報科会総会、東京支部大会以来の再会です。柏葉先生が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、近況報告と翌日に予定している岩手山登山についての話で盛り上がりました。

次に訪問したのは、理工学部システム創成工学科電気電子通信コース小林研究室です。小林先生には6月に開催した岩手大学電気電子情報科会総会、東京支部大会に参加いただき「大学の近況と研究動向」というテーマで講演をしていただきました。小林研究室では、小林先生も交えて、他大学のOB会組織など、社会人になってからの大学との関わりについて意見交換を行いました。また、就職活動に関する具体的なアドバイスとして、加瀬さんから、自社のエントリーシートをもとに、これから、エントリーシートを書くことになる学生へ向けてアドバイスを行いました。

 

最後に訪問したのは理工学部システム創成工学科電気電子通信コース高木研究室です。高木先生は仕事が残っているとのことで、高木研究室の学生に実験室を案内してもらいながら、各研究テーマについて紹介してもらいました。高木研究室は国内外からの来客が多いということで、学生による研究紹介、完璧でした。

 

 

 

予定していた研究室訪問が終わり、すっかり、日も暮れてきたので、今回の訪問の重要事項である学生との飲みにケーションを実施。場所を大学から徒歩1分の中華料理屋八仙閣に移し、飲みにケーションスタートです。学生は高木研究室より5名、萩原先生、高木先生、向川先生、我々3名の合計11名で行いました。お酒も入り、緊張もほぐれたことから、会話も弾み、内定、就職を希望している業界の動向から、冷麺、じゃじゃ麺の話まで、楽しい時間を学生と共有することができ、社会人になってからの大学との付き合い方について学生に体験していただき、参考になったのではないかと思います。

下記は訪問研究室の研究内容

理工学部システム創成工学科知能・メディア情報コース
木村 彰男准教授(多様な分野に応用できる画像処理技術の研究開発)
研究内容:コンピュータを利用した画像処理技術の研究を幅広く行っており、特に生産ラインでの不良検査や製品の自動組み立てなどに応用される「画像認識」に力を入れています。これまでに、カメラ視点に依存しない形状認識、生長変形を伴った牛の鼻紋パターン認識などのアルゴリズムを開発してきており、最近では、一枚の画像から3次元的な情報を抽出するアルゴリズムの研究や、小型軽量のカメラ搭載型ラジコンヘリコプターを利用して3次元復元を行う研究などにも取り組んでいます。

萩原 義裕教授(脳・視覚-計測,認識,理解とその制御に関する最先端の研究)
研究内容:未来のロボットやコンピュータには、周囲の状況への理解力、知識発見能力、論理的思考力、情報を補ってイメージする能力が必要になります。私たちは、これらの能力の実現を目指すとともに、CG作成ソフトや3Dゲームに役立てたり、ロボット制御に応用したり、医師を始め高度な訓練を受け専門的な知識やスキルを持つ技術者に準じた判断能力を実現することにより、社会で役立つロボットやソフトウエアを開発しています。

理工学部システム創成工学科電気電子通信コース
高木 浩一教授(プラズマを生成するためパルスパワー技術の研究開発)
研究内容:放電プラズマや高電圧工学は電子デバイスやエネルギー変換など、ユビキタス社会や低環境負荷社会の構築に大きく貢献しています。近年は医療、バイオ、農業分野や環境保全など、新しい応用分野が広がっており、私たちは、各応用に適したプラズマを生成するための電源(パルスパワー)技術や、環境保全、農業・食品、材料分野への応用研究をおこなっています。また、明日の地球と地域と人づくりのため、小学校や科学館と連携したエネルギー環境学習にも取り組んでいます。

三浦 健司准教授(マイクロ波帯電磁複合材料作製・評価とその応用
研究内容:スマートな情報通信社会実現のため、高速通信だけでなくセンシングや電力伝送に電波を利用する試みが進んでいます。私たちは誘電特性と磁気特性を高周波帯で併せ持つ電磁複合材料とその応用デバイスに関する研究を行っています。応用のひとつとして、混練型木質プラスチックを母材とした電波吸収体を提案しており、電波干渉が起こっている空間でも違和感なく設置できる、内・外装材と一体化した電波吸収体の実現を目指しています。

向川 政治教授(放電プラズマの生成と応用)
研究内容:放電プラズマの生成と応用を主な研究対象としています。放電プラズマは、各種材料の表面改質や半導体デバイスプロセスなどに幅広く用いられています。現在は主に、プラズマまら基板の熱流束の測定や、低誘電率薄膜、大気圧プラズマ、マイクロプラズマの研究、および放電プラズマに関する各種計算を行っています。また、大気圧プラズマの応用として、高分子材料表面処理(親水化、疏水化、窒化)の研究に、学内外の研究者とともに携わってきました。

小林 宏一郎教授(生体センシング技術の開発と信号処理に関する研究)
研究内容:主に、心臓から発生する磁界を超高感度磁気センサ(SQUID磁束計)で検出し記録する心磁図計測システムの開発を行っています。具体的には、SQUID磁束計の制御用電子回路や生体センシング機器の設計・製作、生体信号計測、解析プログラムの作成などが研究テーマです。さらに、鉄筋コンクリート構造物の塩害を検査する非破壊検査装置の開発にも取り組んでいます。